映画「人生タクシー」ネタバレ感想:近いようで遠い国

「車から降りるなよ」と監督の言いつけも守りつつ、少年を呼び寄せ説教している辺りこの子はきっと将来凄い人に成るのかもしれないと思った。

死刑制度で議論していた女性、人生タクシー DVD政府から停職処分を受けた女性弁護士(笑顔が超絶キュート)、金魚鉢を持った二人の女性、そして監督の姪。イランの女性は皆が皆、弁が立つんだろうか? それともあれは一部の女性だけで大人しい静か~なイラン女性もいるのかな。

そんなわけで次々乗車してくる乗客の会話から聞こえてくる声から、イランという国がどんな国なのか少しだけ分かった気がする。PK ピーケイ DVD1979年にイラン革命イスラム革命)があったなんて恥ずかしながら初めて知ったし、検閲や監視が続いているなんて当然知らなかった。クリエイターにはなかなかどうして厳しい国のような気がする。

人生タクシー DVD


それでも反体制的な作風から「20年間の映画監督禁止令」を政府から受けながらも、試行錯誤し映画を撮り続けるパナヒ監督のような人もいる。人生タクシー DVD違反したら懲役6年らしいのに。凄いよね。しかもそれで国際映画祭で賞を受賞しちゃうんだもの。乗客からも力強さを感じたけれど、パナヒ監督も凄い力強い。

抑圧があろうが何だろうが、常に力強くありたいと思わせてくれる作品だった。PK ピーケイ DVD最後に本作のHPに掲載されているパナヒ監督のメッセージを載せておきます。